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仲間の思い、かたちにしたい。

活動報告

【議員活動】ODA視察(中央アジア)

日本時間7月29日から8月7日までの間、ODA(政府開発援助)活動の視察で、タジギスタン、キルギス、イスタンブール(トルコ)、韓国を歴訪してきました。
団長は自民党の佐藤正久議員、他メンバーは江島潔議員、山田太郎議員、小池晃議員です。
 
タジギスタンでは、大使館の皆さんと打ち合わせの後、国連開発計画(UNDP)の下村所長、運輸大臣、保健社会保護副大臣と、それぞれ会談を行いました。同大臣・副大臣とも日本の協力に対して深い感謝の気持ちを述べられていました。
その後は、アフガニスタンとの国境線までの道のりを車で片道3.5時間移動し、ODA協力による道路整備の現場を視察。日本が担当した区間の出来栄えは素晴らしく、トラブルがあっても期限を守り、かつ質が良いと、現地で非常に高い評価を受けていました。
続いて国境線の町、ハトロン州の知事と会談。92年〜97年まで内戦があり5万人が犠牲となった戦争を経験した知事の言葉が胸に刺さりました。「戦争がなければ、今の私達の暮らしはどうなっていたか。失ったものは大きい。武器を持つのではなく、平和を維持することで得られるものが如何に素晴らしいかを私達が実現し、隣国へのメッセージとしたい」と。日本がこの地域の平和と安定に如何に貢献出来るのか、その役割と意義についてしっかりと考えたいと思いました。
さらには、学校の改築現場、病院を視察。新生児死亡率が5%を超える国において、この病院では昨年は16人が死亡したが、今年は4人に減ったとのこと。医療施設や機器の充実、衛生面や技術面の向上など、日本のODA効果は確実に出てきており、医療体制に日本が貢献出来ることはまだまだ多いと感じました。
タジキスタンの第一副首相との会談では、これまでの日本からの援助や、独立時の最初の承認国になってくれた事に感謝の言葉を頂きながら、今後の経済発展に向けた様々な要請も頂きました。
東を中国、北をロシア、南はアフガニスタンに囲まれたこの地域が民主的に経済発展する事は、大変重要です。その中で、如何に日本のプレゼンスを高めるのか、ODAの活動には単なる経済援助に留まらず、様々な意味合いがある事を改めて認識しました。
 
キルギスでは、初日のキルギス共和国議会議長との会談の後、JICAが実施している「一村一品プロジェクト」の視察を実施。
議長からは日本のODAに対する感謝の言葉と、キルギスの持つ潜在力の説明をいただきました。キルギスは、国内の民族衝突を経て、2010年の革命以降国民投票で代表を選び、議会制民主主義を選びました。この道こそが経済発展の道であり、その過程において汚職と腐敗を根絶していくとの説明には強い決意を感じました。
議会議長との会談後、東に約400km、車で6時間半かけてイシククリ州に移動し、JICA(国際協力機構)による「一村一品プロジェクト」を視察。「土地のものを使い、現地の方々の手で製品を作り・運び・売る。」いわゆる商売をするための組織、環境作り、人材育成を目的としたプロジェクトでした。
およそ3年ほどの活動ながら、日本の無印良品とのコラボではフェルトを使った動物の人形が生産が追いつかない程の人気商品となり、その他にも現地ではフェルトを使ったスマホケースやスリッパ、また、ジャム、蜂蜜、オイルなど地元にこだわった商品が少しづつだが商業ベースにのってきているそうです。家計の余裕、村の経済の活性化に目に見える形で貢献していて、家庭内で出来る作業のため、専業主婦である奥様のやりがいや、女性の地位向上にも繋がっているとのこと。まさに草の根活動であり、内需を生み、育てる活動として今後も協力が欠かせないと思いました。
翌日も、青年海外協力隊との懇談会、日本人材開発センターの視察、オトルバエフ首相との会談、JICA専門家との懇談、さらにはキルギスの本会議場の見学など、盛りだくさんのスケジュールでした。
キルギス日本人材開発センターは、キルギス国内の産業を育てるために、産業を支える人材を育成する機関として作られました。実務人材の育成、日本語教育、人材交流を事業の3本柱として活動。日本への留学生などもおり、産業分野だけでなく、日本の国や文化を理解してもらう上でも重要な役割を担っていると感じました。クールジャパンなどの取組みとも連携させる必要性があると思います。資料室には留学用の参考書や、文学書、漫画など多種多様な書籍が整っていました。
キルギスでは、首相始め他の議員との意見交換でも、話題の中心は議会制民主主義の確立に関する話で、想いの強さをヒシヒシと感じさせました。
 
トルコのイスタンブールにも立ち寄り、ボスポラス海峡横断地下鉄を視察しました。
地中海と黒海を繋ぐ海峡は潮の流れが複雑なため、工事が難しいことから日本の技術とODA支援により、トンネルを完成させました。今後は在来線とも繋がり、トルコの東西を結ぶ輸送経路として活躍します。
海峡に架かった2本橋のうち、1本は日本のODA支援。イスタンブールの経済発展に大いなる貢献です!
 
最後の2日間は、韓国のODA支援活動の状況視察。
日本の支援機構JICAにあたるKOICAと、予算関係の責任部署である企画財政部の方々と会談を実施しました。
韓国が支援を“受ける側”から“する側”になり、組織を立ち上げてからまだ3年。金額こそ日本より少ないものの、ボランティアやコンサルティングなどの人財派遣に大変力を入れている印象で、額には現れないものの、現地における評価や、市民レベルでは大きな支援に映るのではないでしょうか。
日本のODAの評価視点についても、チェックの必要性有りと感じました。
 
10日間にも亘る、長期間の視察。移動も多く中々過酷でしたが、それ以上に得るものが多かったです。
関係者の皆さん、本当にありがとうございました。
 
 

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