国際標準

競争上の重要なファクターだと訴求

国会でこのテーマをはじめて取り上げたのは4年前(2017年3月発行のi-connectVol.14(e-News)、2017年8月発行のi-connect Vol.16に掲載)。第4次産業革命と称され、我が国の産業が異なる次元の社会変化に対応していかざるを得ない中で、これまでのように優れた「モノ」や「サービス」、「システム」などを作るだけでは不十分であり、「国際標準」作りがグローバル競争力を維持、強化していく上でのキーになると考えたからでした。近年の政府の政策の中には、「国際標準」という言葉が散見されるようになってきましたが、昨年には「カーボンニュートラル」の方針が打ち出されたことも加わり、革命のスケール、スピードがさらに大きく、早くなってきていることから、改めてその重要性を取り上げました。

質疑の場面では、何人もの大臣にそれぞれの省に関わる具体例を紹介してもらうことによって、「国際標準」が様々な産業において競争上の重要なファクターになってきていることを、NHKの中継で審議の様子を視聴されていた皆さんだけでなく他の国会議員などにも訴求。菅総理大臣からも「標準化や国際ルールは極めて重要」、「政府として、官民連携して標準の国際的活用を実現できるよう戦略的に行っていきたい」、「ルールづくりのための人材育成は未来への投資として進めていきたい」といった旨の答弁を引き出しました。
やり取りの中で、自動車産業絡みの具体例として「自動運転技術の安全性に関する標準化」や、「電動車の基幹部品である電池について、ライフサイクル全体でのCO2排出量評価についてのルール作りが進められている」との紹介が経済産業省からありました。また、二輪車の電動化の流れに備えて、バッテリーの交換方式についての検討も始まっています。技術で勝っても商売で負けてしまうことがないように、引き続き国際標準化政策をフォローしていく必要があります。

「国際標準化」の質疑の様子の動画は、こちらから!